輸出手続きは自社の名前で!消費税の還付が受けられない?
輸出取引をする際に、貿易実務に慣れていないため、通関業者(輸出代行業者)に依頼することがあるかもしれません。
輸出をだれの名義で行うかによって、輸出免税の適用が受けられないかもしれません。
輸出許可は誰に出す?
A社が自社商品を海外に輸出する際、自社で通関手続きをしました。この場合は輸出者はA社となり、輸出許可はA社に出ます。A社は当然輸出免税の適用を受けることができます。
ではA社が輸出する際に、通関業者Bに通関手続きの代行を依頼したとします。代行依頼をされたB社はA社の名義で手続きをすれば、輸出許可書はA社に出されてA社の輸出免税となります。
問題はB社が自社(B社)の名義で輸出手続きをした場合です。この場合輸出許可書はB社に対して出されます。つまりA社の輸出売上にもかかわらず、A社は輸出免税の適用が受けられないことになります。なぜなら輸出免税を受けられる要件は、自分名義の輸出許可書を持っている必要があるからです。
実務ではどうするか
国税庁のHPでは輸出の名義人が異なる場合に、どのようにすれば、輸出免税の適用を受けられるか記載されています。
以下の措置を講ずれば、輸出許可書の名義にかかわらず実際に輸出者が輸出免税制度の適用を受けることができます。
1.実際の輸出者(A社)がすべき措置
A社はB社から輸出許可書(輸出申告書等)の原本を取得し保存する。B社に対して輸出免税制度の適用がない旨を連絡するための「消費税輸出免税不適用連絡一覧表」などの書類を交付する。
A社はB社に対して両者がどのような経理処理をするかを問わず、税法上はB社の売上及び仕入れとして認識されないものであることを指導する。
2.名義貸しをする事業者(B社)がすべき措置
B社は自社の確定申告書の提出時に、所轄税務署長に、実際に輸出者から交付をうけた上記1の書類の写しを提出する。ただしB社が当該課税期間中に輸出免税の適用を全く受けていない場合は、上記1の書類を提出しなくてもよい。
還付申告は厳しくチェックされます
税務署としては、還付申告については厳しくチェックするものと思います。ですので輸出取引が多く、還付が多額に上る場合、自社の経理体制をもう一確認することも必要かと思います。
・本当に輸出売上か?
・輸出の書類はそろっているか?
・課税仕入れに必要な事項を帳簿に記載しているか?
・インボイス番号の確認をしているか?
・消費税差額はどの程度発生しているか?
・外貨レートはどのサイトのものを使用しているか?
・在庫は適正か?
・還付明細を適正に記載しているか?
不安のある方は、専門家である税理士にご相談ください。